20年前のトラベラーズチェックを発見。今でも換金できるのか? 銀行に行ってみた。

こんにちは、いもてぃーです。

先日、押し入れの中を整理したら古いスーツケースが出てきました。

海外旅行をするときに使う大きいサイズ。
20年くらい前のものです。
さすがにこのスーツケースはもう使わないので粗大ごみに出すことにしました。

処分する前に一応中身を確認します。
アイマスクや折り畳み式のスリッパなど予想どおり旅行用の小物がたくさん出てきました。
これらももう古いのですべて処分しよう。
などと思って見ていると紙の束を発見。
紙幣じゃないよ。何これ?

トラベラーズチェック?

トラベラーズチェックじゃないか、これ!

しかも20ドルが20枚もある!!

これぞ神の恵み。
いや、トラベラーズチェックをスーツケースに入れっぱなしにしていた過去の私からの恵み。

20年前の自分、ありがとう。
君は神にちがいない。

しかし、トラベラーズチェックとは厄介だな…

今どきトラベラーズチェックなんて使う人いるのかねぇ。
海外旅行した人もトラベラーズチェックを使ったなんて言っているの聞いたことないし。

今でも使えるのかな?このトラベラーズチェックは。

扱っている金融機関はあると思うけど
換金できなかったらヤバイな…
なんか嫌な予感がするよ。

こうして私は20年前の私という神からなにげに試練を与えられたのであった。

当行ではお取り扱いしておりません。

さてこのトラベラーズチェックを換金するにはどうすればいいだろうか。

よく見ると表面に「FUJI BANK」と印刷が入ってます。
そう言えばこのトラベラーズチェックは富士銀行で作ったような記憶がおぼろげながらよみがえってきました。

富士銀行は現在はみずほ銀行になっているのでまずはみずほ銀行に行ってみよう。
うまくすればみずほでサクッと換金できるかもしれないぞ。

意外に楽勝かもね。

というわけで数日後、トラベラーズチェックを持ってみずほ銀行に向かいました。

私がよく行くみずほの支店ではATMが並んでいるフロアのひとつ上の階で外貨を扱っています。

外貨のフロアに上がるととても静かでいるのは窓口の女性銀行員だけ。
いきなり目が合った。

「あのう…このトラベラーズチェック、こちらで換金できますか?」

「拝見してもよろしいでしょうか?」

トラベラーズチェックを女性行員に預ける。

イスに座って待つことで2.3分。

「お客さま」

呼ばれたので急いで窓口へ

「客さま、大変申し訳ありません。現在、このトラベラーズチェックは扱っておりません」

「FUJI BANK」 と入っているトラベラーズチェックがみずほ銀行で換金できないとは…
かなり絶望的。

さて、どうしたものか。

救いの神 「PRESTIA」 のもとへ

古いスーツケースから出てきた20年前のトラベラーズチェック。

20ドル20枚、

これはもはや紙切れなのか…

ダメ元で女性行員に尋ねてみる。

「どこか換金してくれそうなところはないでしょうか?」

すると「PRESTIAならお取り扱いしているかもしれませんよ」と教えてくれた。

「PRESTIA」?

なんだ、そりゃ?
聞いたことないぞ。

「PRESTIA(プレスティア)」とはSMBC信託銀行の富裕層を対象にした個人向け銀行のブランド名らしい。

とにかく私には全く縁のないモンだ。

しかし、トラベラーズチェックを換金できる可能性があるなら行ってみよう。

窓口で「PRESTIA」の場所を教えてもらい直行した。
「PRESTIA」 はみずほ銀行からほんの2.3分のところにあった。

換金可能か不可能か

「SMBC信託銀行 PRESTIA」は駅前の大通りにあった。
いつも通っているところだ。
自分には全く縁のない銀行、今までその存在すら知らなかった。

中に入るとすぐに受付がある。
座っている女性に事情を話してトラベラーズチェックを見せる。

書類を渡され記入するように言われたので氏名や住所、金額など必要なところ
を埋めていく。

記入を終えて書類を受付の女性に渡すと窓口に案内された。

「もしかしたら換金できるかも…」
何となく光が見えてきた感じがする。

窓口で再度トラベラーズチェックを渡す。今度は身分証明書としてパスポートも一緒だ。

窓口の女性の案内によると…
換金できるか確認するために今からアメリカに電話してトラベラーズチェックの番号を照合しなくてはいけない。
20枚全て確認するのに15分ぐらいかかるとか。

ここまで来たんだ。15分ぐらい待つなどどうということはない。
再びイスに腰掛ける。

しばらく待っているとトラベラーズチェックの照合が始まった。

照合は人間ではなく自動システムで行われているらしい。
静かな店内に機械の音声が聞こえる。
おそらくアメリカ側のシステムだろう。トラベラーズチェックの番号を英語で読み上げている。

ずっと聴いていると機械の音声が番号を読み上げた後しばらく間をおいて「This is correct」と言った。

このトラベラーズチェックの番号は正しいという意味だ。
つまり換金できる。

やったぞ!
たぶん大丈夫だ!

トラベラーズチェックは20枚ある。
機械の音声はこの確認作業を20回繰り返すことになる。

20回「This is correct」が聞こえたらずべて換金できることになる。
ひたすら機械の音声に耳を傾けていたが途中で何回目かわからなくなってしまった。

機械による番号の確認が終わると窓口に呼ばれた。

窓口の女性行員が言った。
「すべて換金できます」

「よし!」

20年ぶりのサイン

一枚のトラベラーズチェックにはサインをする欄が二カ所ある。

ひとつはトラベラーズチェックの購入直後にサインをする欄。
もうひとつはトラベラーズチェックを使うときにサインする欄だ。

この二カ所にするサインが一致してはじめてトラベラーズチェックで支払いをすることができるのだ。

これからトラベラーズチェックを換金するためにサインをしなければいけない。

ひとつめのサインは購入時に書いてある。
もつひとつの欄にサインをするのだ。

ひとつめのサインは20年前に書いたもの。今の自分の筆跡と微妙に違う。

「同じように書けるかな・・・20枚も」
少し不安になる。

とは言え、もうここでやめることはできない。
覚悟を決めてサインを始める。

20年前の自分のサインと完全に同じには書けない。
でもまあ許容範囲だろう。

20回も続けて自分の名前を書くことなどまずないので手がつりそうになる。
必死でこらえて何とか無事に20枚サイン終了。

しばらく待っていると窓口に呼ばれて現金を受け取ることができた。

時計を見るとみずほ銀行を訪れてから1時間半くらいが経っていた。
もっと時間がかかると思っていたが意外に早く終わった。

やはりみずほ銀行で「PRESTIA」のことを教えてもらったのが良かった。
そして「PRESTIA」が近くにあったことも幸運だった。

事前にネットで調べてはいたのだが、換金可能な金融機関はよくわからなかった。
検索方法が良くなかったのかもしれないが、やはり最後は人からの情報である。

そんなことを実感した。

現在、トラベラーズチェックは日本国内ではほとんど発行されておらず、換金できるところもかなり減ってきているとのこと。

使わないトラベラーズチェックをお持ちのかたは早めに換金しておくことをおすすめします。

では

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コメント

  1. たんたん より:

    私もふるーいトラベラーズチェックの換金に頭を抱えておりました…PRESTIAの情報をくださりありがとうございます‼️
    ところで、質問が二つあります。
    今回は円への換金でしたか?レートや手数料はどれくらいかかりましたでしょうか?

    • いもてぃー より:

      お答えが遅くなってごめんなさい。

      今回はUSドルから円への換金でした。
      明細を見つけ出して確認したところ為替レートは1ドル=112.41円でした。

      手数料は特になかったようです。
      というのも、明細上には手数料が記載されておらず、当時の記憶でもとくに手数料はとられなかったような気がします。
      手数料に関してはまちがっていたらすいません。

      質問いただきありがとうございました。